全国的に、引越しシーズンというと2月後半から4月前半と、12月の年末に集中する傾向があるようですが、北海道では若干この傾向が異なるようです。理由は北海道の気候が強く関連しています。冬の北海道は雪深い土地ですから、冬季にはあまり大規模な引っ越しが行われない傾向に有るようです。その分、4月から10月頃の、まだ雪の降り出していない時期の引っ越しは活発に行われています。北海道では新築物件が10月ごろまでに出そろうというのも、これに大きく関連しているようです。 引っ越しに伴う様々な作業というのは大変体力的にも、精神的にも消耗します。他の地域で春休みや冬休み中に済ませるようなことを、北海道のように時期に関係なく、暖かい時期に急いでこなすとなると、短い時間で生活環境を元通りにするために、様々なことを一度にやらなければいけません。ご近所へのあいさつ回りや、役所などへの転出、転入の届け出、変更の申請など目が回るようなことが待ち受けています。こうした役所への届け出とともに、家の中の荷解きもしなければいけませんが、据え付けの収納以外の家具を使う場合、しかもそれが組み立て式の家具を利用する場合は、組立にとられる時間も考えなければいけません。組み立て式の家具は安価に手に入れることが出来るので、多くの方がご利用になられていると思いますが、組立にはそれなりの慣れと人数が必要です。大きなベッドやタンス、本棚やキャビネットは、組立の手間も多いので難しい点もあります。 これらの作業は、自分で行わなくても、家具組立の業者に任せてしまうのも一つの手です。 北海道では札幌のように大都市へ新しく出てくる方も多いでしょうが、新生活の際に、こうしたサービスを利用される方は多いようです。主要都市の家具・家事用品関連サービスの年間支出が5552円というのも、これに関係しているものです。引っ越しの時だけでなく、日頃の生活の中で、重い家具を移動させたいという時に利用される事もあるようで、若い方だけでなく、仕事の忙しい働き盛りの世代にも役立つサービスです。また北海道は65歳以上の高齢者が29.4%と、全国平均26.8%を上回っており、重量のある家具の組立や、模様替えなどの際の家具移動に、業者を利用する傾向があるようです。